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底なしの円安は「金融政策の失敗」ではなく、「人事の失敗」で起きている



令和4年(2022年)6月13日の朝日新聞を読んでいたら、20年ぶり円安、1ドル=135円台 日米金利差広がり、円売り加速と題した記事が掲載されておりましたが、一部を紹介すると次のようになります。

『13日の外国為替市場で円相場が一時、1ドル=135円台まで下落し、2002年2月以来、約20年ぶりの円安水準となった。

米労働省が先週発表した5月の消費者物価上昇率が市場予想を上回り、物価高を抑えるため米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを急ぐとの見方が強まり、米長期金利が上昇。円を売って金利の高いドルを買う動きが進んだ。

対ドルの円相場は3月上旬以降、約3カ月で20円も円安が進んだことになる。さらなる円安で輸入物価が上昇し、食料品や原材料の値上げにつながり、家計や企業の負担が重くなるおそれがある。

円安が加速を始めたのは3月以降。FRBが同月、利上げに踏み切り、米国の長期金利が上昇し始めた。

一方、日銀は金融緩和策の一環として、長期金利を低く抑えるための異例の措置を相次いで導入。金融政策の違いが意識され、日米の金利差が広がっている』

以上のようになりますが、この記事が掲載された翌々週には、1ドル=137円台まで下落しました。

個人的には1ドル=135円台という心理的な節目で、円安は止まるだろうと予想していたのです。

また令和4年(2022年)3月頃に、約7年前の円安のピークの時に付けた1ドル=125円台に達した時にも、円安は止まるだろうと予想しておりました。

どちらの予想も当たらなかったうえに、約3カ月で20円も円安が進んだため、現在の円安は底なしに見えるのです。

エコノミストの予想を見てみると、円安は1ドル=140円台まで進むという方もいれば、平成10年(1998年)に付けた1ドル=147円まで、円安が進むという方もおります。

現在の水準から考えると、このくらいまで円安が進む事は、十分にあり得る話だと思います。

ただ予想を行ったエコノミストの過去の予想を見ていると、私と同じようにまったく当たっておらず、予想の修正を繰り返しているのです。

こういった状況から考えると、どこが円安のピークになるのかは、誰にもわからないというのが、本当のところだと思います。

底なしの円安が進んでいるのは、米国の中央銀行にあたるFRBが金利を引き上げしているのに、日本の中央銀行である日銀は金利の上昇を、意図的に抑えているからだと推測されます。

要するに米国と日本の金融政策がまったく違うため、円安が進んでいるという訳です。

そのため最近は日銀に対して、金利の引き上げを求める声があるのですが、黒田総裁は頑として応じないのです。

日銀の黒田総裁といえば、平成25年(2013年)4月に総裁に就任した時、前年同月比で2%の物価上昇を、2年程度で達成すると宣言しておりました。

しかし任期が終わる平成30年(2018年)3月までに、この目標を達成できなかったため、黒田総裁は退任するのかと思っていたら、再任される事になり、二期目の任期がスタートしたのです。

当初の目標を達成できず、かつ日銀総裁の任期は一期で終わる場合が多いのに、黒田総裁が再任されたのは、安倍元総理の強い意向があったと推測されます。

また黒田総裁の任期が一期で終わっていたら、現在のような底なしの円安は、生じなかった可能性があるのです。

このように考えると底なしの円安は、金融政策の失敗ではなく、安倍元総理の人事の失敗で起きたのかもしれません。
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  1. 2022/07/02(土) 20:03:07|
  2. 政治・経済