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「若者の保守化が進んでいる」という主張は、選挙に負けた野党の言い訳



ニュースサイトの政治に関する記事を読んでいると、「日本最大の保守政党である自民党が若者から支持されているのは、若者の保守化が進んでいるからだ」という主張が、たまに記載されているという印象があります。

なお「保守政党」とは伝統的な価値観を保守、維持、擁護する事を目標にした政党であり、その反対は伝統的な価値観の改革を目標にした、「リベラル政党」になります。

また「保守化」とは古くからの制度、習慣、考え方などを尊重し、守っていく立場に変わる事であり、その反対は古くからの制度などを、改革していく立場に変わる「リベラル化」です。

このように保守政党と保守化は相性が良いため、若者が自民党を支持する背景に、若者の保守化があると推測するのは、理にかなっているのではないかと思います。

ただ自民党はリベラル政党の一面も持っているため、純粋な保守政党ではないと主張する方が多いのです。

また若者の保守化が進んでいるという話も、かなり胡散臭いような気がするのです。

例えば若者に人気があるバンドのRADWIMPSが発表した、「HINOMARU」という曲の歌詞が、軍歌に似ているのではないか?という事で、作詞者のメンバーが批判を受けておりました。

実際に歌詞を読んでみると、「気高きこの御国の御霊」などの部分が、確かに軍歌に似ているような感じがします。

ただ若者が本当に保守化しているとしたら、この軍歌のような歌詞に共感を覚え、批判などするはずはないのです。

またこの軍歌のような歌詞を批判するのは、戦前の古い価値観や考え方などを否定したい気持ちがあるからであり、そうなると若者は保守化していない事になります。

もう一例を挙げると、自民党の杉田水脈衆院議員が「LGBTは生産性がない」という意見を雑誌に記載して、かなり批判を受けました。

個人的には批判を受けて当然だと思っておりますが、若者が本当に保守化しているとしたら、杉田水脈衆院議員を擁護する方が、少しは現れても良いと思うのです。

その理由として保守の方は一般的に、伝統的な家族制度を守りたいため、LGBTなどに対しては不寛容になるからです。

このように考えていくと、若者の保守化が進んでいるから、保守政党である自民党を支持されるという話は、本当だとは思えません。

また若者が自民党を支持するのは、選挙権を得る年齢になる前に、民主党政権の失態を見てきたため、特に民主党から分裂した野党を信頼できず、自民党の他に選択肢がないと思っているからだと思います。

つまり野党が自民党に対して批判的な意見を持つ若者の、受け皿になれていないのです。

だからモリカケ問題などで自民党が批判を受けても、野党が勝てないのではないでしょうか?

それにもかかわらず野党が、選挙に負けた要因は若者の保守化だという言い訳をしているとしたら、いつまでも自民党には勝てないはずです。

今から約30年前の参議院選挙で、社会党が自民党を過半数割れに追い込んだ時、その当時の党首である土井たか子さんは、「山が動いた」という名言を残しました。

この時代のように自民党の腐敗や奢りがピークに達し、かつ自民党に対して批判的な意見を持つ若者の、受け皿になるような野党があれば、「自民党一強」または「安倍一強」という山が動く日は、再びやってくると思います。
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  1. 2018/08/02(木) 20:06:19|
  2. 政治・経済