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空気を読まない者が社会を変えるのなら、日本人は社会を変える力が弱い



アメリカのトランプ大統領は平成29年(2017年)12月6日に、エルサレムをイスラエルの首都として、正式に認めると発表しました。

またイスラエルのテルアビブにあるアメリカ大使館を、エルサレムに移転する計画を策定するよう、国務省に指示したのです。

アメリカの議会では平成7年(1995年)に、エルサレムをイスラエルの首都と認定する法律が成立し、大使館のエルサレムへの移転を求める条項が盛り込まれておりました。

しかし歴代のアメリカ大統領は、6ヶ月ごとに移転を凍結する文書(ウェーバー)に署名し、移転を阻止してきたのです。

そのため今回のトランプ大統領の発表は、歴代政権が継続してきた政策を、大きく転換したと考えられるのです。

またこの発表の後には、中東各国だけでなくヨーロッパ各国からも、批判の声が上がっております。

こういった各国の反応を見ていたら、トランプ大統領はなんて空気を読まない男なのだろうと思ってしまいましたが、よく調べてみるとトランプ大統領は、きちんと空気を読んでいたとわかりました。

その理由としてアメリカ全体でみると、エルサレムをイスラエルの首都と認める事に対して、反対する方が多いようです。

しかしトランプ大統領の支持基盤である、親イスラエル系の保守勢力やキリスト教福音派などについては、賛成する方が多いようです。

そうなるとトランプ大統領は世界各国、またはアメリカ全体の空気は読んでいないけれども、自身の支持基盤という狭い範囲の空気は、きちんと読んでいた事になります。

これにより直近の選挙には勝てるかもしれませんが、長期的にみるとマイナスの可能性もあるため、アメリカ大統領であるならば、もっと広い範囲の空気を、読んでも良いのではないかと思いました。

ところでアメリカだけでなく日本においても、空気を読まない政治家の方が話題になっております。

それは生後7ヶ月の長男を連れて市議会に入ろうとした、熊本市議の緒方夕佳議員です。

当初はこの行動に対して、批判の声が上がっておりましたが、勇気ある問題提起と称賛する声が、少しずつ増えてきたようです。

この緒方議員と同じような行動をする方が全国各地に出現すれば、何かしらの形で社会が変わっていく可能性があります。

しかし日本人の多くは周囲の空気を読んでしまう、または横並び意識が強いため、緒方議員と同じような大胆な行動をする方は、なかなか現れないと思うのです。

そうなると日本人は男女を問わず、社会を変える力が弱い国民なのかもしれません。

改めて日本の近代史を振り返ってみると、外圧によって大きな変化を遂げてきた事がわかります。

その外圧として有名なのは、嘉永6年(1853年)6月に浦賀にやってきた、アメリカ人のマシュー・ペリーであり、これにより日本は長く続いた鎖国を終了して、近代化の道を歩み始めます。

また昭和20年(1945年)8月に敗戦を迎え、その後にやってきたダグラス・マッカーサー率いるGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)も、日本を変えた外圧のひとつです。

GHQは当時の首相であった幣原喜重郎さんに対して、五大改革指令(秘密警察の廃止、労働組合の結成奨励、婦人の解放、教育の自由化、経済の民主化)を命じ、これにより日本の社会は大きく変わっていきます。

この五大改革指令を見ると女性の権利は、外圧によって大きく拡大したとわかります。

ですから子供を育てやすい環境の整備についても、緒方議員のような一部の人間の行動より、国連のような国際機関の外圧によって、進んでいくような気がするのです。

そんな事を考えながらインターネットで検索していたら、海外では子供を連れて議場に入る女性議員が、増加していると記載された記事を見かけました。

このような海外の事例を紹介する記事は、日本を変える外圧のひとつになるのかもしれません。
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  1. 2017/12/11(月) 20:40:32|
  2. 政治・経済