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2026年頃に「とりあえずビール」は、死語の世界へと旅立っていく



2017年7月29日の日本経済新聞を読んでいたら、キリン、缶チューハイ上方修正 販売10%増見込むと題した記事が掲載されておりましたが、一部を紹介すると次のようになります。

『キリンビールは2017年の缶チューハイの販売目標を6.1%増から10%増へ引き上げる。

6月の酒類の安売り規制でビール系飲料が値上がりして、低価格の缶チューハイの割安感が強まって購入が増えているため。

他のビール各社も夏場に向けて缶チューハイの大幅増産に踏み切るなど、ビール離れが加速している』

以上のようになりますが、この記事を読むとビール系飲料(ビール、発泡酒、第三のビール)は、売れなくなっているのに対して、缶チューハイは売り上げを伸ばしているとわかります。

またこのような現象が発生しているのは、2017年6月から実施された、安売り規制という政策が関係しているようです。

ところで政策といえば、2016年12月8日に自民・公明の両党から、2017年度の税制改正大綱が発表されました。

この中にはビール系飲料の酒税の一本化についての記載があり、話題になっております。

注:税制改正大綱に記載された内容は、国会などの審議を経て、法律に反映されますが、審議情況によっては税制改正大綱の通りにならない場合もあります。

具体的には約10年をかけて段階的に、ビール飲料に関する税額を、次のように一本化していくのです(税額が比較しやいように、350ミリリットル缶当たりに換算した時の税額で表示)。

■現在
ビール:77円、発泡酒:46.99円、第三のビール:28円

■2020年10月1日~
ビール:70円、発泡酒:46.99円、第三のビール:37.8円

■2023年10月1日~
ビール:63.35円、発泡酒:46.99円

注:この時点になると第三のビールは、発泡酒に吸収合併されるような形になり、ビール系飲料はビールと発泡酒の2区分になります。

■2026年10月1日~
ビール:54.25円、発泡酒:54.25円

このように税額が変わるだけでなく、ビールや発泡酒の定義も、次のように見直しされるようです。

【ビールの定義の見直し】
2018年4月1日から、麦芽比率要件を67%から50%に緩和し、また法定副原料の範囲に、果実や一定の香味料を追加します。

【発泡酒の定義の見直し】
2023年10月1日から、ホップを原料の一部として使用している商品や、苦味価や色度が一定以上の商品を追加します。

以上のようになりますが、要するに2026年10月1日から、ビール系飲料に関する税額は、350ミリリットル缶当たり「54.25円」に、一本化されるのです。

その一方で缶チューハイの税額の改正は、ビール系飲料のように複雑ではなく、現在は350ミリリットル缶当たり「28円」のものが、2026年10月1日から「35円」に変わります。

このように缶チューハイの税額も値上げされるのですが、ビール系飲料の「54.25円」よりもかなり安く、お得感があると思うのです。

そうなるとビール系飲料は売れなくなり、缶チューハイは売り上げを伸ばすという現象は、今後は更に加速していくと考えられます。

そして2026年頃になると、年々使われなくなっている「とりあえずビール」は、死語の世界へと旅立っていくかもしれません。
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  1. 2017/08/01(火) 20:58:46|
  2. 税金・会計