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バブル期を超える景気拡大を実感できないのは、日本人が貯蓄好きだから



第2次安倍内閣が発足した、平成24年(2012年)12月から始まった景気拡大が、平成29年(2017年)3月で52ヶ月に達し、バブル期の51ヶ月を超えたそうです。

しかし景気が良いという実感はまったく湧かず、まさに「実感なき景気回復」だと思うのですが、新聞などを読むとこの理由について、次のように分析されておりました。

(1)経済成長率が小さい
バブル期の経済成長率は、5%前後を確保しておりましたが、現在の経済成長率は1%程度しかありません。

つまり景気拡大は長く続いているけれども、バブル期より緩やかなため、景気が良いという実感が湧かないという訳です。

(2)賃金の伸びが弱い
平成29年(2017年)3月期の決算では、過去最高の利益を記録する企業が相次ぎ、その利益は例えば賞与として、従業員の賃金に反映されております。

しかし企業の利益の伸びに比べると、従業員の賃金の伸びは弱いので、景気が良いという実感が湧かないという訳です。

(3)社会保険料の負担が増えている
公的年金や公的医療保険の保険料は、少子高齢化などの影響により、引き上げ傾向にあります。

例えば厚生年金保険の保険料は、平成16年(2004年)から平成29年(2017年)まで、毎年9月になると0.354%ずつ引き上げされております。

こういった社会保険料の負担増により、自由に使える可処分所得がじわじわと減っているため、景気が良いという実感が湧かないという訳です。

以上のようになりますが、私の個人的な考えとしては、資産のほとんどを預貯金で保有しているという、日本人の貯蓄好きな一面が、景気が良いという実感が湧かない、原因のひとつになっている気がします。

そのように考える理由として、自分で年金をつくる最高の方法(著:大江英樹)に、次のように記載されていたからです。

『定期預金だけでは不十分だと思える最大の理由、それは経済の発展によって社会全体が豊かになる、その恩恵を十分に受けることができないということです。

多くの方は、投資=危険なもの、貯蓄=安全なものという感覚を持っておられるだろうと思います。「自分は危険なものには手をつけたくない、だから貯蓄しかやらないのだ」、この感覚は理解できます。

でも、広い意味でいうと預金も投資の1つなのです。銀行という代理人を通じて国や企業に間接的に投資をしているからです。だから銀行預金のことを間接金融というのです。

これに対してわれわれが国や会社が発行する債権とか株式に投資することを直接金融といいます。投資信託も直接金融の1つです』

『間接金融の場合は投資した元本変動のリスクや投資先の破綻によるリスクは銀行が負うため、預金者がそのリスクを負うことはありません(もちろん預金した銀行が破綻した時はこの限りではないことはいうまでもありませんが)。

したがって、預金のような間接金融の場合は直接金融に比べると成長による富の恩恵を受ける割合は非常に少なくなります。これは当然です。

だって預金の場合、リスクは預金者に代わって銀行が負うわけですから、その分、“成長による富の恩恵”を受ける割合は代理人である銀行が多めにいただくのは当たり前です。

2~3年程度の短期であるならともかく、60歳までの長い何十年という期間を考えると、その間の経済成長による恩恵の多くを放棄してしまうということは実にもったいないことだといわざるを得ません』

以上のようになりますが、要するに資産のほとんどを預貯金で保有しているという方は、景気拡大の恩恵を受ける割合が、低くなってしまうという訳です。

だから景気拡大の月数がバブル期を超えても、まったく実感が湧いて来ないのです。

そこで資産の一部だけでも良いので、何かしらの直接金融に回した方が良いという話になります。

例えば個人型の確定拠出年金であれば、月々5,000円から掛金を拠出でき、その掛金で株式や債券が組み入れられた投資信託を購入すれば、資産の一部が直接金融に回ります。

このように投資信託であれば、少額から始められるので、景気拡大の恩恵を受けられるのはお金持ちだけと、悲観する必要はないのです。
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  1. 2017/07/10(月) 20:48:06|
  2. 投資・節約