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「配偶者控除」を廃止するか否かは、次の選挙の争点に相応しいテーマ



平成28年(2016年)11月8日に実施された、アメリカの大統領を決める選挙では、共和党のドナルド・トランプ氏が、民主党のヒラリー・クリントン氏を破り、当選を果たしました。

この選挙を通じて改めて疑問に感じたのは、共和党と民主党というアメリカの二大政党の違いです。

この両者の違いについてインターネットで調べてみると、次のようなものが見つかりました。

■小さな政府と大きな政府
共和党は「政府は最低限の事だけをして、民間にできる事は、民間に委ねよう」という、小さな政府を目指しております。

それに対して民主党は、「民間に自由にさせていると、貧富の差や不平等などが拡大するため、政府は経済活動に積極的に介入して、国民の生活を安定させたり、所得格差を是正したりしよう」という、大きな政府を目指しております。

■伝統的な価値観と多様な価値観
共和党はアメリカの伝統的な価値観や宗教観を重視するため、人工中絶や同性婚などに対して、否定的な立場をとっております。

それに対して民主党は、多様な価値観を認めようとするため、人工中絶や同性婚などに対して、寛容な立場をとっております。

以上のようになりますが、特にアメリカの伝統的な価値観を重視するか、それとも多様な価値観を認めるかが、共和党と民主党の大きな違いのようです。

ところでこの共和党と民主党の対立という構図を、日本に置き換えると、「共和党=自民党」になり、「民主党=民進党(旧:民主党)」になると考える方が、多いように感じます。

この考え方に異論を唱える方もいるようですが、私は意外と当たっていると思うのです。

例えば自民党の税制調査会は、数年間から配偶者控除の廃止について議論しておりますが、未だに結論を出せておりません。

今年は自民党の税制調査会に、配偶者控除の廃止に対する強い意欲とやる気を感じ、ついに配偶者控除を廃止して、その代わりとなる夫婦控除を創設するかと思っていたら、結論に近づいたところで、急にこの案は撤回されました。

自民党の税制調査会は引き続き、配偶者控除を150万まで引き上げる案を議論しておりますが、おそらくこの案も結論に近づくと、撤回される気がするのです。

このように自民党が配偶者控除の廃止に対して、慎重な姿勢をとっているのは、配偶者控除の廃止が、日本の伝統的な家族制度を、変えてしまう可能性があるからではないでしょうか?

こういった面を見ると「共和党=自民党」という考え方は、あながち間違ってはいないと思うのです。

これに対して民進党は野田佳彦さんが総理の時代に、日本の伝統的な家族制度を変えてしまう可能性のある法案を、短期間で成立させました。

それは社会保険(健康保険、厚生年金保険)の適用を拡大して、次のような要件をすべて満たすと、パートやアルバイトであっても、社会保険に加入させるというものです。

・1週間の所定労働時間が20時間以上であること
・雇用期間が1年以上見込まれること
・賃金の月額が8万8,000円(年収106万円)以上あること
・学生でないこと
・常時501人以上の被保険者を使用する企業に勤めていること

これは一般的に「106万円の壁」と呼ばれているものであり、社会保険に加入する事になった方は、労働時間などを抑制する必要性が低くなります。

こういった面を見ると「民主党=民進党(旧:民主党)」という考え方は、「共和党=自民党」と同じように、あながち間違ってはいないと思うのです。

それならば民進党は、配偶者控除の廃止に保守的な自民党よりも、リベラル(革新的)な政策を打ち出して、両党の違いを明確にした方が良いのではないでしょうか?

それでは選挙に勝てないという意見もありますが、NIKKEI STYLEに掲載させていた、配偶者控除、働く女性「廃止を」8割という記事によると、配偶者控除の廃止に向けた制度見直しに、「賛成」と回答した女性は79.7%で、「反対」の8.5%を大幅に上回りました。

このアンケートに回答した女性は、正社員や公務員が77.4%、契約・派遣社員とパート・アルバイトが共に6.5%、個人事業主が5.0%と、正社員や公務員に偏っているので、このような結果になったのだと思います。

それでも8割の女性が、配偶者控除の廃止に向けた制度見直しに賛成しているのですから、やはり時代は変わりつつあるのです。
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  1. 2016/11/23(水) 19:32:28|
  2. 政治・経済