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「1日3時間しか働かない国」は半信半疑な気分になる一冊



先日1日3時間しか働かない国(著:シルヴァーノ・アゴスティ、訳:野村雅夫)という本を読みましたが、この本に登場するキルギシアという架空の国では、国民は1日3時間しか働かないだけでなく、刑務所、警察、軍隊などが存在しないそうです。

また学校には宿題や卒業などは存在していないという事で、信じられない気持ちでいっぱいになりましたが、その反面次のような点には納得でき、架空の国の話とは思えませんでした。

(1)充実した人生は生産性を上げる
深夜まで残業しても成果が上がらず、翌朝早く出勤して同じ仕事に取り組んだら、短時間で終了した経験があります。

つまり労働時間の長さと成果は、比例しないという事になると思うのですが、1日3時間しか働かない国には次のように記載されております。

『このキルギシアという国では、どんな職場であっても、公共であれ民間であれ、一日に三時間以上働く人はいない。必要であれば残業することもあるとはいえ、それでちゃんとした給与が出る。

残りの二十一時間は、眠ったり食事を楽しんだり、創作活動をしたり、愛し合ったり、人生を楽しんだり、自分だけの時間を過ごしたり、子どもや仲間たちと交流したりして過ごすんだ。

このようにして、生産力は三倍になった。充実している人っていうのは、嫌々やっている人がやっと一週間かけてできる以上のことを、たった一日でできてしまうからだろうね』

(2)労働時間が減ると薬や病院がいらなくなる
身心一如(肉体と精神は一体のもので、分ける事ができない)という、仏教の言葉があります。

ですから心が感じるストレスが、病気の原因になっている場合も多いのではないかと思います。

そうなると労働時間の短縮によりストレスが軽減されると、病気になる方は少なくなりそうですが、1日3時間しか働かない国には次のように
記載されております。

『一日八時間労働のメカニズムは、社会的な緊張や神経症や鬱や体の不調を生み出している。何より、誰もがはっきり感じているんだよ。大事な自分の時間をみすみすどぶに捨てているってことをね』

『公園は毎日人であふれかえってるし、交通渋滞は労働時間に変化をもたせることで四分の一以下になった。工場は一日中生産活動を続けてるんだけど、夜勤の人は二時間だけでいいようになっている。

このユニークな実験を始めてからわずか三年後には、とても重要なことが明らかになった。ドラッグ、たばこ、アルコールの消費量はぐんと下がったし、薬はその大部分が売れ残ってるんだ』

『改革の前はたくさんの病院がありましたけど、どこも病人でいっぱいでしたよ。今ではそれぞれの街に一つずつしかありません。のびのびと暮らしてさえいれば、人は病気にならないものなんですね』

(3)広告がなくなると商品の値段が安くなる
キルギシアの国民は1日3時間しか働いていないため、1日8時間程度は働く現代人と比較して、給与の金額は決して高くはないと思うのです。

それでも生活が成り立つ理由について、1日3時間しか働かない国には次のように記載されております。

『「広告なんかはあるのかな?」「ありましたよ。でもこの国の経済学者がね、発見したんですよ。広告をやめればものの値段は全部半額になるんじゃないかってね。それからは…」

「それからは?」「生活環境改善省が、広告宣伝をやめて、きちんとした情報を公開することを提案したんです。それ以来、コンピュータでデータベースにアクセスしさえすれば、必要な情報はどんなものでも教
えてくれる
ようになったんです。その商品を一番近くで売っているのはどこそこだよって』

以上のようになりますが、キルギシアで行なわれている制度は、本当に実施できるのか、半信半疑な気分になりました。

ただ1日3時間しか働かない国を読むと、キルギシアで行なわれている制度を家庭の中で行い、生活に変化をもたらした方が登場するので、一部だけなら忙しい現代人でも実施できそうです。
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  1. 2015/08/28(金) 21:19:24|
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