

年末年始のニュースを見ていて、特に印象に残ったのは、住民から「うるさい」という苦情があったため、どこかのお寺が
除夜の鐘を中止したという話です。
また除夜の鐘を中止するのは難しいので、昼間に変更したというお寺もあったそうです。
以前はほとんど問題になっていなかったはずなので、最近は人々の意識が変わってきたと思いました。
しかしヤフーニュースが実施した、「除夜の鐘、迷惑だと思う?」というアンケートの結果を見たら、「迷惑だと思う」と回答した方は約2%しかおらず、約97%は「迷惑ではない」と回答していたのです。
そうなると除夜の鐘を中止したり、時間を変更したりしたお寺は、
少数派に振り回されていたという事になります。
またこのような声高な少数派を英語では、「ノイジー・マイノリティ」と言うそうです。
ただお寺としては苦情を言ってきたのが、ノイジー・マイノリティだと気が付かなかった可能性があります。
またノイジー・マイノリティだとわかっても、無視できない事情があったのかもしれません。
何だか面倒だなと思っていたら、リアルな世界だけでなく、
インターネットの世界でも、同じような話があったのを思い出しました。
それが掲載されていたのは、平成28年(2016年)6月28日の日本経済新聞の、
ネット炎上、少人数の連投で発生 「許せない」が動機という記事になりますが、一部を紹介すると次のようになります。
『インターネットのブログや会員制交流サイト(SNS)などが批判の書き込みであふれる「炎上」の状態になる際は、ごく少数の人が繰り返し書き込んでいることが28日までに、国際大学GLOCOMの山口真一講師らによる約4万人へのネット調査で分かった。
過去1年間に
炎上に加わったのは全体の1.1%だが、参加経験者の6割超は、同じ炎上への書き込みを繰り返していた。
山口講師は「声が大きい一部の人によって炎上している実態を示す結果だ。過度の批判が行われればネット上の言論自体が萎縮しかねず、対策を検討する必要がある」と話している。
調査は今月、ネットを通じアンケート形式で実施し、20~69歳の男女計4万504人が回答。炎上に書き込んだことがあると答えたのは725人だった。
さらに追加アンケートした結果、過去1年間の書き込み経験者のうち
同じ炎上に2回以上書き込んだ人は65%に達し、10%は11回以上書き込んでいた』
以上のようになりますが、自分が運営するブログやSNSなどで、炎上が発生すると、多くの方から批判されていると思い、慌ててしまうかもしれません。
しかし過去1年間に、炎上に参加した事があるのは、調査対象者の約1%のため、かなりの少数派なのです。
それに加えてこの約1%の方は、
何度も書き込みをしているのですから、ノイジー・マイノリティと言っても過言ではないと思います。
もしリアルな世界やインターネットの世界で、ノイジー・マイノリティに遭遇してしまったら、どうすれば良いのでしょうか?
個人的には日光東照宮に飾られている猿のように、「見ざる言わざる聞かざる」(他人の悪い所には目を向けず、他人の悪口には耳を傾けず、自ら悪口を言わない)で、対処した方が良いと思います。
その理由としてノイジー・マイノリティに対し、いつも過敏に反応していたら、心が病んでしまうだけでなく、
サイレント・マジョリティ(物言わぬ多数派)が、困ってしまう可能性があるからです。
もちろん日本は民主主義の国ですから、少数派の意見にも耳を傾ける必要があると思います。
ただ心やさしい日本人は、少数派の意見を聞くと、それに振り回されてしまう場合が多いような気がします。
ですから少数派の意見に耳を傾けても、それに振り回されないという
強い精神を身に付ける必要があり、そのためには「見ざる言わざる聞かざる」を、取り入れるべきだと思うのです。
- 2020/01/03(金) 20:56:50|
- FPきむの日記
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平成30年(2018年)7月6日に、地下鉄サリン事件などで死刑が確定していた、オウム真理教の
元幹部7人の死刑が執行されたそうです。
多くの方が犠牲になった地下鉄サリン事件が発生したのは、平成7年(1995年)3月2日になりますから、あれから23年目の夏に、一つの決着が付いた事になります。
死刑が執行された後には、その当時に新聞やテレビなどで、オウム真理教やサリンなどについて解説していたジャーナリスト、弁護士、謎の「○○評論家」の方が、死刑執行に関する感想を、新聞やテレビなどで発表しておりました。
それを見ていたらキャラが濃すぎるため、芸人などによく真似されていた、「横弁」こと「
横山昭二弁護士」の事を思い出しました。
もし横弁さんが存命だったら、今回の死刑執行に関して、何かしらの感想を発表すると思っていたのですが、インターネットで調べたところ、10年くらい前に亡くなられたそうです。
しかも供述調書の横流しや、弁護士費用の着服疑惑のため、大阪弁護士会から除名の懲戒処分を受け、弁護士を廃業したそうなので、オウム真理教と関わりを持たなければ、もっと幸福な晩年を送れたのかもしれません。
その一方でオウム真理教と関わりを持った事により、その後の人生を好転させた方もおり、それは例えば立憲民主党に所属する参議院議員の「
有田芳生」さんです。
有田さんは地下鉄サリン事件が発生した当時、オウム真理教に詳しいジャーナリストとして、テレビのワイドショー番組などに、ほぼ毎日のように出演しておりました。
これにより知名度を高めた事が、その後に政治家に転身する際に、かなりプラスに働いたと思うのです。
また有田さんが取材テーマのひとつに、オウム真理教を選んでいなかったら、テレビのワイドショー番組などに頻繁に出演できず、
知名度を高めるチャンスは少なかったのですから、人生は「職業選び」より、「テーマ選び」が大事だと感じてしまうのです。
例えばジャーナリストの立花隆さんも、取材テーマのひとつに田中角栄元総理を選んだからこそ、他のジャーナリストより成功できたのではないかと思います。
テーマ選びが大事なのはジャーナリストだけでなく、芸人やアイドルも同じだと思うのです。
最近は芸人やアイドルの人数が多くなってしまい、昔よりも成功するのが難しくなっているようです。
そういった中で家電、鉄道、歴史、昆虫などの、いずれかのテーマについて、
深い知識を持った芸人やアイドルは、生き残っているような印象があります。
もうテーマは出尽くしたと思っていたら、「iPhone芸人」という家電芸人よりも更にテーマを絞った方が、テレビやラジオなどに出演しておりました。
鉄道、歴史、昆虫などについても、更にテーマを絞っていけば、新たなテーマが生まれると思うのです。
特にフリーランスで生活したいという方は、このような芸人やアイドルのテーマ選びを参考にするべきであり、選択したテーマについて
詳しい人材を求められる時代が、運良くやってきた場合には、有田さんのように成功できるかもしれません。
また一定の需要があり、ライバルの少ないテーマを選べば、有田さんのように成功できなくても、上記の芸人やアイドルのように、生き残っていけると思うのです。
- 2018/07/16(月) 20:26:01|
- FPきむの日記
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